筋トレ記録ブログ

筋トレについて記録するブログです。

そうしてSTEADYの懸垂バー(ショート)を購入した次第である

(以下の議論に関しては、職場に懸垂バーが物理的に設置できること、および、社会的にもそこで懸垂を行うことが許容されていることの二点が必須である)

 

懸垂バー序論

懸垂バー ギアロックシステム採用【耐荷重200kg】[1年保証] ST124-S/ST124-Lsteadyjapan.com

 上の懸垂バー(ショート)を買った。いいものである。職場に鉄棒が置いてあったら懸垂するよなあと考える人ならば、全員買いの商品であろうと思う。

 仕事場で昼間に懸垂をやる。昼休みや、それ以外の暇な待機時間に、だ。

 ただそれだけのリターンに対して、どれだけのコストをかけてよいだろうか。概ね5000円で、その希望が叶うとしたら、安いと喜ぶだろうか。高いと考えるだろうか。この懸垂バーを職場に常備しておくだけで、神経学的に、消化器的に、モチベーション的にベターな時間帯である昼間に懸垂できるようになったぞ、というレビューである。

 無論、自宅には懸垂スタンドはある。あるには、あるのだが、家で懸垂をすることが可能な時間と言えば、勤務する日については(正社員の就業時間的に)朝か夜しかないわけである。

 

朝は全体的にトレーニングする余裕がない。夜は肉体的にトレーニングが適していない。

 しかし朝は、トレーニングをさぼるための理由には事欠かない時間帯である。

 朝は忙しいのだ。単純に時間がない。起床時には体も起きてこないので力が出ない。そうこうしているうちに朝食を摂る時間になり、もりもりに食う。当然、消化中ではトレーニングパフォーマンスがあがらない。筋力が出ない。インターバルがより必要になる。すなわちボリュームが稼ぎにくい状態である。ありとあらゆる面で効率が悪くなる、ということだ。まあ、できないこともないのだ。大急ぎで、隙間時間を利用して、イソイソと懸垂をすることも、できないことはない。もっとも、そのためには、やるぞ、という気合いや段取りを必要とする。メンタルコストがかかりますよ、と、モチベーション的なエネルギーが必要になってくるわけである。これが肝要なのだが、そのような取組は継続できないものである。ことほど、筋トレに限らず、数年単位での長期的視点においては継続こそが一番の目的であって、続けられない取り組み方は意味がないのである。

 そうして、基本的には夜に筋トレをする。夜は、時間はある。

 しかし、あくまでも個人的な意見ではあるが夜にトレーニングするのは生物学的に人間の体にとって最適ではないように思う。かくいう俺も、夜にトレーニングを行ってきたので、体験談として意見を言う資格はあると思うのだが、夜は夜でパフォーマンスが上がらない。昼間と比べて力が出にくい感じである。自律神経系がヒトの活動時間を昼間と定めているんじゃないか、と思うくらいだ。より正確に言えば、その人ごとの恒常的な就寝時間の4時間前くらいになると脳のほうが閉店作業に入ってしまって、神経的な活動状態が弱体化していくようなイメージである。無理矢理店を開けてもらうこともできないことはないのだろうが、それはそれで、トレーニング以外の部分に齟齬が発生しそうである。だから、夜にやるのはあまりいい気はしないのである。

 

昼のトレーニングは全体的にベターである

 だからこそ、昼がいいのだ。

 おそらく、トレーニングをする自律神経的なスイートスポットは、起床後3時間から、就寝前4時間くらいがちょうどいいのだろう。また、消化器に食べ物は入っていないが栄養は体に回っている状態が運動能力を発揮しやすいとも考えられる。メンタルの部分では、一番いい入り方は、気づいたら筋トレする状況になっている、という形であろう。さあいくぞ、という気負いや気合いもなく、段取りや準備や周りの目を汲む必要もなく、中学校の部活動や小学校の掃除の時間みたいに、普通に生活していたら疑問を持つ間もなく実施に移るような習慣化が望ましいのだ。だからこそ、まず昼休みになった瞬間に、懸垂バーを設置するといいのである。すると(水に浸したオートミールや鶏肉を)レンジで温めている間にでもまあ懸垂でもすっかな、と考えて、まず10回くらいやる。そうして、チンが終わりそうな時に、インターバル終了ということで、もう10回くらいやれる。メシを食いながら中座してリバースグリップでまた10回、歯を磨く前にナローグリップで10回、後10分で休みが終わりだから最後にやるか、という具合で、ちょびちょびやることで、40~50回くらいなら簡単にボリュームが稼げるわけである。

 そりゃあベストではない。食事してるし、集中しているわけでもなく、汗も出るし。ただし、全体的にベターであるだけで戦略的に価値が高いのだ。なにしろ、全体的にベターな状況が整っていれば、何を考える間もなく懸垂をしてしまっているわけだから。本来であれば慌ただしく過ぎていく日常生活の中で、今日も夜に懸垂でもやらないとなあ、と考えていたら、コピーロボットがかわりに完了させていたような感覚である。気づいたら背中や腕などに刺激が入っている。あれ、なんで筋肉痛があるんだろう。ああ、そういや懸垂やってたな、という感じである。

 

実際に使ってみた感想。絶対にあったほうがいい追加部品。

 この商品、コンセプトは非常に良い。設置、撤去も簡単にできるし、きちんとハマって安定性も抜群。問題なく懸垂はできている。もっとも、万が一の落下に備えて、落下地点に枕を置いてはいる。

 問題は、手幅である。あいにくと、ショートバージョンのこれは手幅が狭い。この部分に関してはフォローのしようがない。握れるスポンジ部分は、ナローグリップぐらいの幅である。そこで、家にあった懸垂用のアタッチメントパーツを両側の鉄棒部分にとりつけて広い手幅で懸垂できるようしている。

(※Angles90 grips アングレス90 グリップを使用。懸垂バーは80cmくらいの幅で展開している。その、伸ばした鉄棒部分にアングレスをくくりつけている。構造上問題は無い、とは思うのだが、完全に自己責任案件である)

 これで、おそらく完成だろう。アングレスならパラレルで握れるし、スターナム風のチンニングもやりやすくなった。コレは持論だが、いろいろなグリップで多彩なフォームでやるほうが望ましい。局所的な過負荷を予防できると考えるからである。自分事ではあるが、過去に上腕骨内側上顆炎を発症したことがある。これもオーバーハンドグリップでの懸垂ばかりをやっていて疲労が蓄積された結果だったように考えている。そのときに学んだ知識である上腕筋のストレッチは、今でも暇なときにやっている。そのおかげか、当時出ていた症状は、ーーー上腕の痛みや右手小指の握力低下、しびれなどは出なくなった。だが、それでヨシと考えるのは早計だと思う。無事なのはたまたま。現在に至るまで発症していない脆弱性がどこかで眠っている可能性は否定できないからだ。

 高強度の同じトレーニングをずっと週3ペース以上でやり続けられる人は、なんらかのボーナス要素を持っているんじゃないかな、と思う。たとえば、若いとか、自重について体重が軽い、関節や腱などが強固、などだ。それらがなければ、いつかはケガをしてしまうのではないかな。ダメージは蓄積されていくし、一度痛みはじめると治るまで半年くらいの時間がかかる。基本的に腱が断裂した場合、手術をしなければ治らない。めちゃくちゃ怖い話である。自分の体とは死ぬまでつきあわなければならない。